欧陽詢の字形の解析
2015年06月03日
[毛筆の書き方]
欧陽詢は初唐三大家一人です。
代表的な書に次のものがあります。
皇甫誕碑(こうほたんひ)
九成宮醴泉銘(きゅうせいきゅうれいせんめい)
温彦博碑(おんげんはくひ)
ここでは欧陽詢が75歳の時揮毫した。
欧陽詢の『九成宮醴泉銘』の作品の
書体を解析してみましょう。
『章法』とは 衆智を集め、
時間をかけて書を典型化し、理論化し、
書の表現方法を理論的に体系づけたものです。
書の表現技法は
①用筆(点画の書き方—筆使い)
②結体(組み立て方—字形)
③章法(並べ方—大きさや位置)
以上大きく3つにして捉えられます。
この3つの因果関係に律する法則が大切なのです。
今回は『横画』に目を向け分析します。
欧陽詢の横画は短いものを除くと、強靭(しなやか)な弾力が
感じられます。 ・たわみ ・そり ・湾曲 があります。
しかし湾曲度はきわめて小さく直線に近い表現です。
その形状は円弧を描いています。
横画には 頭部(起筆近く)は軽く
、後半の終筆に近づくほど重く。
太さも右に行くほど太くなり。
強い、右上がりのリズムをこの重さで
バランスをとっているのです。
先ず 横画が右に放射状になっていることに注視ください
『者』3画目の横画の表現に注目
終筆に向かいだんだん太く表現
これが欧陽詢の強い右上がりの
リズムとのバランスに働き
右を重くして、重さで右を下にバランス
調整をしているのです。
『凄』の女の横画も同様です。
要するの、横画は上部は右上がりが強く、
下部に行くほど右下がりの
表現になっています 。
皆さんいつまでも悪字で悩まず。
一度白洲教室で勉強してみてください。
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