方圓庵記の一節 ≪ 乃辞其交游 ≫
米芾(1051~1107)は王羲之の筆法をよく研究し、
特にこの『方円庵記』(ほうえんあんき)は、
元豊6年33歳の書は唐代集字聖教序を
彷彿とさせる部分も多く逸品です。
方円庵記は復刻本しか残されてなく、
宋代にすでに原石は失しており、
現在通行するものは明代の重刻が多い。
米芾は書においては蔡襄(さいじょう)、蘇軾(そしょく)、
黄庭堅(こうていけん)とあわせて宋の四大家と称された。
4人の中で最も書技に精通しているとの評がありました。
他の3人は政治家として活躍したが、
米芾は書画の分野のみで活躍した専門家であった。
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拡大して観察してみよう
辞
其

縦画、横画の空間の処理、線の行方の変化をとらえてください、この表現はすごく大切な書法です。条幅などに創作時大変役立ちます。 文字を左に傾け、最終画の点画を重く右下がりに表現して文字のバランスをとっています。 しびれる表現ですね! 文字のデフォルメも魅力的ですが、線のメリハリ、強弱がいいですね!
交
游
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余談ですが
「書聖」王羲之「平安帖」、オークション販売で1文字あたり750万元で落札
(1元約13円)日本円で9,750万円。
1文字あたり 約1億円です。
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『蜀素帖』(しょくそじょう)
(部分)米芾書(台北・国立故宮博物院蔵)
【釈文】亀鶴年寿斉。羽介所託殊。種種是霊物。
相得忘形軀。鶴有沖霄心。亀厭曳尾居。以竹両附口。
相将上雲衢。報汝慎勿語。一語堕泥塗。
『草書九帖』(そうしょきゅうじょう)は9帖からなります。

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