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中本白洲による書作品の表現方法について

2014年08月17日 
[毛筆の書き方]

 書の表現は自由自在に出来大変楽しいものです。

線のリズム、筆の遅速、墨色、にじみ

など組み合わせますと、同じ一字でも何千パターン

といった表現が出来ます

ここでは基本的な表現を紹介します。

ここでは魚を

例にして解説をすすめます。

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 この魚は背勢風にまとめ

知的で冷ややかな感じを与えます。

17-500

 

今回は魚について説明

これを向勢風にしますと

温かみがかんじられ

温厚で優しい漢字を与えます。

17-303

造形美を表現

文字はつぶれたが

魚とわかります

の閉まりと伸びやかさを

表現してみました。

17-315

少し左に回転で動きを表したり

 

17-109 17-100

 

逆回転 頭を大きく

不安定さで動きを表現

様々な表現が出来ます。

横画による余白の

アンバランスの変化

を表現

17-101

文字の空間の間を表現

17-105

 直線美とレッカの強弱の面白さ

17-106

 筆のスピード

17-110

  線の面白さ 右傾きで意外性

『田』の円的な回転の面白さ

を表現しました

17-204

ぱっと見た目、素敵ですね! れっかの三つの点 それぞれ表情を変えて わざと右下がり、右への回転モーメントにより気を引きます。 ピサの斜塔のような効果が出ます。

 円形を意識した表現

17-205

回転的な筆運びで書いてみました。

おおらかな空間

 

流麗な線

17-202

魚を軽い伸びやかな線で書き進めました。最後の点画の重さが 成功して、全体のバランスが取れました。この作品には線の強弱、筆運びの遅速もあり面白い作品になりました。

17-206

上部をくしゃくしゃなめくれた線質でれっかを伸びやかで流動的な線質でまとめ、安定感を持たせました。

 

17-209

軽やかで、流麗な筆運び、最後にれっかを渋い沈着な線質でまとめました。

17-309

上半分を右に傾け、ちょっと気を引く表現。れっかは普段作品で見られないような変な点画、これが見る人気を引き印象に残る 書となるのです。 文字の字形を崩しても、筆脈が取れている これはこれで個性的いいのです。

 

右上がりのリズムと右下がりのリズムを 一字に表現して 全体として、リズムが相殺され、軽い右上がりのリズムになり 落ち着いた表現になっています。

 書はいろいろ表現が出来ますね

魚

強く右上がりのリズムで書いてみました。

17-330

線質に躍動感を表現しながら、筆運びにおおらかで、ゆったりした対空時間を感じる表現をしてみました。 線のメリハリ、リズムも表現しています。

17-3163

線質の軽やかなタッチと重い重厚な線質を組み合わせて表現してみました。絵画の遠近法を彷彿とする表現になりました。

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